-The Books-


戮は良く本を読みますが、文学少女じゃないので、高尚な本は読みません(笑)
そんな私の愛読書達をご紹介します。
完全、女性向け(笑)


「ひとめあなたに・・・」
新井 素子/角川文庫
基本的に新井素子モノは好きなんだけど、これはその中でも最高峰!
ストーリーは、あと一週間で、隕石が衝突して地球が滅んじゃうっていう設定の中、
江古田に住む主人公が、鎌倉に住む恋人に歩いて会いに行くっての。
でも、そんじょそこらのラブストーリーじゃないのよ、これは。
新井素子氏の本を読んだことがある人には、わかると思うけど
この作者の本には正気と狂気の狭間にいるような登場人物が多い!
この本も、地球滅亡の混乱の中、狂気に傾いていく人がたくさん出てきます。
それが戮の好きなトコなんだけどね(^-^)


「今はもういないあたしへ・・・」
新井 素子/ハヤカワ文庫
これも新井素子モノです(^^;
クローンを扱ったストーリー。新井素子氏の本はSFっぽいのも多い。
あんまりにもSFっぽいのは好きじゃないんだけどね(^^;
これは交通事故で瀕死の重傷をおった主人公が
半年間の昏睡状態から目覚めた後、外界に対する現実感の喪失、
度重なる現実感のある悪夢に悩まされ続けて、
自分の体が自分でないことにぼんやりと気付きはじめて・・・。
ってお話。新井素子作品のすごいトコは、こういうあらすじを、しっちゃってても
その世界に引き込まれて読めちゃうってコトだなー、うん。
一緒に収録されている「ネプチューン」は
星雲賞日本短編部門受賞作。


「おしまいの日」
新井 素子/新潮文庫
しつこいついでに、新井素子作品をもう一冊(笑)
SF・・・じゃないよな、サイコホラー系かな、一応。
旦那を愛して、愛しすぎたが故に、次第に心を蝕まれ、
平凡なはずの主婦が狂気に犯されていく話。
新井素子氏の書く狂気って、ほんと好きなんだよなぁ(^-^)


「猫森集会」
谷山 浩子/新潮文庫
そーです。歌手の谷山浩子さんです(^-^)
実は彼女の歌は、ほとんど聴いたことないの(^^;
この本も、待ち合わせの際、暇つぶしに買っただけ。
文章少ないから、ちょっと読むにはいいかな、と思って。
そしてハマリました(笑)
相変わらず歌は聴いたことないし、本もこの一冊だけなんだけど、
この一冊を最低でも30回は読んでますね(笑)
内容は7つの短編が入ってる童話集です。
すっごく・・・何て言うか「谷山ワールド」ってこんな感じ?っていう・・・。
不思議な世界です(^-^)


「レベル7」
宮部 みゆき/新潮文庫
最近、人気ありますね、宮部みゆき氏。
戮も今の日本の推理小説作家の中では、多分一番好きです。
流行りにのせられてるようで、ちょっと嫌って気もするけど(笑)
「Level 7」という文字を腕に刻んで、記憶を全て失って目覚めた若い男女と、
日記に「Levbel 7まで行ったら戻れない?」という言葉を残して失踪した女子高生。
自分の記憶を探す2人と、女子高生の行方を探すカウンセラーの
二つの追跡が、だんだん交錯して、思いもかけなかった
凶悪な殺人事件の真相へと近付いていく、っていう話。
たった4日間の出来事を書いてるんだけど、650Pをこす長編。
でも、普段長編が苦手であんまり読まない戮でも、最後まで一気に読めました(^-^)
宮部作品は、他のも全部読んでるけど、やっぱり長編の人だなぁって思う。


「火車」
宮部 みゆき/新潮文庫
うーん、どう書いてもネタバレになっちゃいそうで
うまく書けないですけど・・・(^^;
失踪したヒロインを休職中の刑事が探すお話です(笑)
ヒロインの周囲は様々な謎に包まれていて、
その謎が全て解けたとき、ようやく本当の彼女を
知ることが出来ます。
凄いな、と思うのは全ての軸になるヒロインの姿が
最後の最後まで出てこないこと。
上記のレベル7に次ぐ傑作です(^-^)
山本周五郎賞受賞作品。


「智恵子抄」
高村 光太郎/新潮文庫
言わずと知れた、ですね(笑)
小学校時代の担任の先生が、智恵子抄大好き人間で
よく朗読してくれたお陰で、小学4年生の時に買いました。
その時の本をいまだに読んでいるので、もぉ紙は黄ばんでるしボロボロ(^^;
でも、そういう本って、余計に捨てる気にならないのが不思議。
ちなみに詩集って苦手で、他には持ってないんだけど
これは全編を通して、一冊の小説みたいになってるから好き・・・。
ロマンチック恋愛体質とは、ほど遠い戮だけどこれを読むと
愛っていうのは、本当に凄いモノなのかもしれない、と、つい思ってしまう(笑)
一番好きな詩は「レモン哀歌」。


「砂の女」
安部 公房/新潮文庫
好きなんだよぉ、安部公房氏。
シュールすぎて、読んでても何がなにやらさっぱりわからない作品も多いけど、
それがまた、好きなんだよねぇ(笑)
「砂の女」は、そんな安部作品の中で初めて読んだ記念の一冊(笑)
小説としても、これが一番わかりやすいと思う(^^;
20数ヶ国語に翻訳された名作(^-^)


「海と毒薬」
遠藤 周作/新潮文庫
「日本人とはいかなる人間か」っていう問いが生涯作者の作品づくりの根本に
なってた、とか聞いたけど、この本も、まさしくその問いを追求したモノだと思う。
戦争末期に行われた米軍捕虜の生体解剖事件を小説化した作品。


「くるぐる使い」
大槻 ケンヂ/角川文庫
大槻ケンヂの世界も好きです。
エッセイよりも小説が好き。
ウチの近所の本屋にはエッセイばっかりしか置いてないので、
まだ読んでない小説も多いんだけど(T-T)
筋少の曲を知った上で読むと「あ、この作品はあの曲だっ」って思えて、
余計に面白く読めます(^-^)


「ナルニア国物語」
C.S.ルイス/岩波少年文庫
これは子供の時に読んだ人も多いのでは?
読んでなくても、聞いたことくらいはあるかな・・・有名だしね。
全7冊で構成されたシリーズ物の童話です(^-^)
子供達が「ナルニア」っていう、不思議な国に呼び込まれ、冒険をする。
って書くと、あんまりなくらいありがちな設定だけどさ(^^;
でも小学校の時に読んで以来、ほんとずーっと好きなの!
いまだに年に一回はシリーズの全巻を読んでます(^-^)
ちなみに「ライオンと魔女」「カスピアン王子のつのぶえ」「朝びらき丸 東の海へ」
「銀のいす」「魔術師のおい」「馬と少年」「最後の戦い」の全7巻。


「ピーター卿シリーズ」
ドロシー・L・セイヤーズ/創元推理文庫
短編集「ピーター卿の事件簿」を初めとするセイヤーズのピーター卿シリーズ。
全部で・・・日本語訳はどこまで出たんだろう?
まだ全部は訳されてないらしいんだけど(^^;
多分、9冊くらい出てます。
イギリスの貴族、ピーター卿を探偵とする推理小説なんだけど、
ピーター卿を含め、周りを取り巻く登場人物がすごく個性的(^-^)
あと、主人公ピーター卿には引用癖があるので、
いろんな古典文学の引用文が出てきて、それもまた楽しめるかも・・・。


「マーチ博士の四人の息子」
ブリジット・オベール/創元推理文庫
これも推理小説。
マーチ博士の家に住み込みで働くメイドのジニーが
ある日、家の中で殺人者の日記を発見。
日記の書き手は生まれながらの殺人狂で、
幼い頃から快楽のための殺人を繰り返し、
しかもマーチ博士の息子の1人だと書いてあって・・・。
っていう話なんだけど、小説全体がジニーの日記と殺人者の日記を
交互に並べる文体になってて面白い。
内容的にもトリッキーな仕上がりでし(^-^)


「トルコで私も考えた」
高橋 由佳利/集英社ヤングユーコミックスワイド版
これはマンガ(^^;
トルコに旅をして、トルコにはまり、そしてトルコ人と結婚してしまった作者の
エッセイ的なマンガで、トルコ人のおもしろい習慣とか日本との違いとか
とにかくメッチャおもしろい!
月刊誌の「ヤングユー」で、毎月数ページずつの連載だから
なかなか単行本にはならなくて、まだ1巻しか出てない(T-T)
早く次が読みたいー!
上で紹介してきた小説達と違って、これは誰でも楽しめること請け合いです(^-^)


「きらきらひかる」
江國 香織/新潮文庫
同性愛者の夫と、アルコール中毒の妻の
優しくてちょっと哀しい純愛物語。
恋愛ってモノを考えさせられました。


「つめたいよるに」
江國 香織/新潮文庫
デビュー作を含む21編を収録した短編集。
読んだ後、なんだかほのぼのしたり、ちょっぴり哀しくなったりする
綺麗で透明な感じの物語ばかりです。


「ターン」
北村 薫/新潮文庫
久しぶりに面白いと思えた作品。
北村薫ってオジサンなのねΣ( ̄□ ̄;)
読んだ後で著者近影を見て、ちょっとショック(笑)
非常に目の付け所がユニークっていうか、
誰でも一度は考えたことがある世界なんじゃないかなって
思うんだけど、それを具体的に小説って形にしたのがスゴイと思う。
ラストに、もうちょっとひねりが欲しかったかも・・・。
同じシリーズで「スキップ」ってのもあり。
こっちもなかなか面白い(^-^)
読む人によっては「ターン」より「スキップ」の方が好きかも。


プロフィールへ戻る