版画家

Maurits Cornelis Escher

(1898〜1972)

錯視の効果をもちいた作品を数多く残したオランダの版画家。
オランダの北部フリースランド州のレーワルデンに生まれる。
1919〜1922年、ハールレムの建築・装飾デザイン学校にまなび、木彫技法を身につける。
その後、石版と木版の技術も修得。
1922〜1934年にはイタリア、スイス、ベルギーに移り住み、
1941年にオランダのバールンに居をさだめた。
初期には主として風景画を得意としていたが、
イタリアを離れた後、「内面的ビジョン」に創作の関心がうつっていく。
図案化された魚や鳥のイメージが、画面全体に隙間なくからみあって
反復されるといった、精緻で洗練された図柄が多くなる。
1940年以後は、いちだんとシュールレアリスム風の雰囲気が濃厚になっていく。
その典型例は、奇妙な建物の階段をのぼっていくと、
いつの間にか下の階にでてしまうといった類の、
「錯視」を利用した作品群である。
彼は自作について「私たちをとりまく謎について深く考えをめぐらし、
自分の見たものを分析した果てに、私は数学の世界にたどりついてしまった。
この厳密な科学については、私は勉強したこともないし、知識もまったく持ち合わせていないが、
自分の同僚よりも数学者に共感をおぼえることが多い」と述べている。
確かに、彼の作品は数学者や、視覚に関心をもつ心理学者の注目をひいてきた。
1960年代にはいり、一般の人々にもエッシャーの作品は大いにもてはやされるようになる。
とりわけ若者たちの一部に熱狂的なファンがあらわれる。
LSDなどの幻覚剤の服用から体験する「意識の拡大」は、
エッシャーの作品のイメージによって増幅できると信じられたのである。
1972年3月27日ヒルバーサムの病院で死去。

戮は別に美術系の人間じゃないから、難しいことは良くわからないけど
エッシャーの作品は、とにかくカッコイイ!
著作権の問題で作品自体を紹介できなくて、非常に残念(T-T)
でも戮の好きな作品のタイトルだけでも紹介します(^-^)
太字は特に好きな作品。

初期作品
「バスティアン・キストの蔵書票」−1916・リノリウムカット
「ローマ(ボルゲーゼの聖獣グリフィン)」−1927・ウッドカット
「沈む大聖堂」−1929・ウッドカット

中期作品
「球形鏡のある静物画」−1934・リトグラフ
「夢(狂信的なカマキリ)」−1935・ウッドエングレーピング
「ピサの斜塔」−1937・ウッドカット
「円環」−1938・リトグラフ

後期作品
「爬虫類」−1943・リトグラフ
「バルコニー」−1945・リトグラフ
「ギャラリー」−1946・メゾチント
「上と下」−1947・リトグラフ
「カールアップ」−1951・リトグラフ
「相関性」−1953・リトグラフ
「凸面と凹面」−1955・リトグラフ
「三つの世界」−1955・リトグラフ
「版画画廊」−1956・リトグラフ
「物見の塔」−1958・リトグラフ
「上昇と下降」−1960・リトグラフ
「円の極限IV(天国と地獄)」−1960・ウッドカット
「滝」−1961・リトグラフ
「メビウスの輪II(赤蟻)」−1963・ウッドカット
「メタモルフォーゼIII」−1967〜68・ウッドカット
「蛇」−1969・ウッドカット



 プロフィールへ戻る